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シャンプーなどで耳にする「ボタニカル」とは?

近年「ボタニカル」をキャッチコピーや製品名に使った商品が、コスメ市場に多数現れています。ナチュラルで優しいイメージを連想させるこの言葉が化粧品業界で使われる真意を、私たち消費者は正確にキャッチしているでしょうか。
株式会社ルバンシュ 代表取締役の千田 和弘(せんだ かずひろ)さんに、ライター 澤あきこ(さわ あきこ)が、消費者側からは不透明でわかりにくい化粧品業界のお話を伺いました。

目次
ボタニカル化粧品とは何を指すのか
イメージ先行のボタニカル、その矛盾点
ボタニカルコスメ本来の意味とは


株式会社ルバンシュ 代表取締役の千田 和弘(せんだ かずひろ)さん

ボタニカル化粧品とは何を指すのか

(以下、澤) :最近ボタニカルを前面に打ち出したシャンプーや洗顔料が、目に入ります。何をもってそう呼ぶのかと特徴を考えてみたのですが、よくわかりません。

千田さん、ボタニカルなコスメとは一体どのようなものですか?

千田 和弘さん(以下、千田) :「ボタニカル」という言葉の持つ本来の意味は、「植物の、植物性」を表します。

では化粧品において何をボタニカルとみなすのか。実は明確な定義は、まだないんです

 :ある一定の条件を満たす製品がボタニカルコスメである、と定められているのではないのですか。

千田 :たとえばオーガニックな化粧品には、欧米の各認証団体によって、原料や製品のオーガニック成分の含有率・石油系化合物の使用制限などの基準がもうけられていますよね。

 :はい。海外だけではなく日本のオーガニックコスメ業界でも、世界水準の規格に合わせていこうとする動きもあるようですね。

千田 :それに対して、ボタニカルな化粧品について基準値を定める整備はまったくなされておらず、認証団体や規格もありません

今のところボタニカルコスメは、オーガニックコスメよりも、もっと曖昧な位置づけにあるといえるでしょう。

 :どうりで私たちユーザーが、ボタニカルの実体を掴めないはずです。

 

イメージ先行のボタニカル、その矛盾点

 :何の規制もないのであれば、化粧品メーカー側でボタニカルの意味を自由に解釈した製品を作れる、ということにつながりませんか。

千田 :極端な例を挙げると、植物性原料の配合率がわずか1%以下であっても、製品に添加さえしてあれば、ボタニカル化粧品と名付けて販売できます

同じように、植物性の成分をひとつだけ配合したコスメであっても、ボタニカルと名乗れるんですね。

 :ほんの少しでも植物由来の成分が中に入っていれば、ボタニカルと呼んでも、さしつかえがない。何だかナチュラルな印象とは、かけ離れていますね。

千田 :いま特にシャンプー市場では、このボタニカルに関連したネーミングをブランド名にかかげた製品を多くみかけます。

実際には石油系成分が大部分を占めている、なのに植物性のシャンプーであるとアピールする販売戦略が、いくつかのメーカーでとられています。

結局、中身よりもイメージ優先なんです。

 :ボタニカルもですが、私は今まで好感度の高いフレーズを見聞きすると製品の成分を確かめもせず、自動的に「良いもの」と思い込んでいました……。

千田 :ひまわりの花や緑の植物などを描いたPOP広告のイメージも、消費者心理に影響を与えますし、ネーミングの力は大きいでしょうね。

ボタニカルとしておけば、消費者は植物性で優しい商品だろうと勝手に判断してくれる。だから、このキーワードをメーカーが好んで使用する、ともいえるかもしれません。

 

ボタニカルコスメ本来の意味とは


 :千田さんの考えられる、ボタニカルな化粧品の定義とは何でしょう。

千田 :僕は「植物成分をメインに配合した化粧品」が該当すると思います。

それも、なるべく加工されていない純粋な状態であることが重要です。成分名としては、「○○油」や「●●エキス」のように植物名の記載されているものがそれに当たります。

植物成分を使用していても、実際には加工したり、他の成分と反応して変化した成分は、ボタニカルと呼んではいけないと思っています。

そして、もう一つ重要なポイントが、成分表記の何番目にその植物成分が書かれているかということです。

化粧品の成分表示は配合量の多い順に表示されているため、最初から5番目までに記載されていないと、私が定義する「植物成分をメインに配合した化粧品」には該当しないと考えます。

現実にはナチュラルな印象とは正反対の、ケミカルなボタニカルコスメも、皆さんの想像する以上に存在しています。

ぜひ、成分名と表示順番までチェックしていただきたいですね。

 :私たちユーザーは、いつまでも受け身ではいられないですね。
成分名と表示順番の確認を忘れずに、自分主体でコスメを選ぶようにします。


“果実エキスで洗う”という新発想のシャンプー
ルバンシュ フルーツシャンプー
シャンプーもトリートメントも天然由来の成分だけを配合。植物の心地よさを感じてほしいから、洗浄成分もコンディショニング成分、香り成分も植物由来にこだわりました。


 

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