植物本来の持つ「洗う」力をシャンプーに

ノンシリコンシャンプーのブームの裏では、シャンプーを「ノンシリコン」とするかわりに、同シリーズのコンディショナーやトリートメントにシリコンを配合する新たな商法も生まれています。消費者の「洗い心地と仕上がりの良さ」を求める声に応えるための、メーカーの苦肉の策なのでしょうか。前回に引き続き、株式会社ルバンシュ 代表取締役の千田 和弘(せんだ かずひろ)さんと、広報担当の五十村 紗知(いそむら さち)さんに、ライター 澤あきこ(さわ あきこ)がお話を伺いました。

目次
安心なシャンプーだから我慢して使いつづける?
ソープナッツとの出逢いから生まれたシャンプー
オーガニックの洗浄成分配合のシャンプーという選択肢


株式会社ルバンシュ 代表取締役の千田 和弘(せんだ かずひろ)さん(右)、広報担当の五十村(いそむら)さん(左)

安心なシャンプーだから我慢して使いつづける?

 :我が家の洗濯洗剤を石鹸に変えてから、環境と髪にも優しい無添加石鹸シャンプーも使ってみようといろいろ試している最中ですが、洗い上がりの髪のごわつきに困っています。

千田 和弘さん(以下、千田) :ほとんどの人が、石鹸シャンプーを使うと髪のきしみに悩まされるでしょうね。
化粧品の多くは弱酸性から中性(pH値4.5以上~7.0以下)ですが、石鹸成分を主体とする石鹸シャンプーは、アルカリ性(pH値9.0超~11.0以下)だからです

環境にやさしく、pH値が高いために細菌の繁殖しない(腐らない)石鹸シャンプーには、防腐剤を入れなくてすむ長所があります。けれども、製品によっては髪がきしむ・枝毛ができやすくなる・皮脂の取りすぎで頭皮がかさつくなどの短所もみられます。

アルカリ性の石鹸成分の洗浄力の強さが、髪と頭皮に良くない働きをすることもあるんです。

 :なるほど。私はシャンプーの説明「使いつづけるうちに髪の張りやコシが甦ります」を信じて、修行僧のように髪のパサつきに耐えながら使い続けていました。

「髪は潤わないけど、安心なシャンプーだから我慢しなくちゃ」と自分を納得させつつ、いつになったら艶々になるのかなと、モヤモヤしていたんです。

千田 :特にシャンプーに関しては、シリコンなどを配合した石油系の製品と、石鹸から作られたものとでは、使用感の差が如実にでますよね。

少し前までの天然系のシャンプーの主流は石鹸シャンプーでしたが、使い心地の悪さに問題がありました。ですから、使用感の良さも追求したい当社では、長い間シャンプーの製品化ができませんでした。

天然成分を配合した「使用ストレスのない」シャンプー発売までには、構想5年開発2年、合計7年の月日をかけています。


ソープナッツとの出逢いから生まれたシャンプー

 :7年をかけて開発した『FRUIT SHAMPOO フルーツシャンプー』と、他のメーカーのシャンプーとの違いは何ですか。

五十村 紗知さん(以下、五十村) :天然成分の泡の力で髪と頭皮を優しく洗う点が特徴です。

ルバンシュのシャンプーの主成分には、界面活性剤のかわりに、天然の洗浄成分サポニンを多く含むオーガニック認証のサピンヅストリホリアツス果実(別名 ソープナッツ)のエキスが使われています。


オーガニック認証のサピンヅストリホリアツス果実(別名 ソープナッツ)

 :くるみのような木の実、これを粉末にしたエキスがシャンプーに入っているんですか(現物を触らせていただく)。原料のソープナッツはオーガニックですね。

五十村 :ソープナッツは粉末だと黄土色ですけど、水に溶かしていただくと茶色になります。シャンプー全成分中で水、ジグリセリンに次いで3番目にくるソープナッツのエキスの高い配合量は、製品の色に反映しています。

シャンプーの濃い茶色が、果実エキスの多さを表しているんです
シャンプー液をご覧いただければ、オーガニックのイメージ優先ではなくてソープナッツの洗浄成分が優れているから配合している事実を、実感してもらえると思います。

 :(シャンプーを泡立てる実演をみて)すぐ泡ができるんですね。 泡立ちの良さに、自分の使っている石鹸シャンプーとの違いを感じました。

オーガニックの洗浄成分配合のシャンプーという選択肢

 :天然成分でも、スムーズに泡立つシャンプーが作れると初めて知りました。しかもオーガニックなんですね。

千田 :シャンプーにオーガニックの原料を使用するのであれば、すすぎと共に流されてしまう美容成分ではなく、汚れを落とす(洗浄)成分こそオーガニックにするべき。私たちはこのように考えています。

 :オーガニックありきでシャンプーを開発したのではないのですね。

千田 :そうです。今回のシャンプーの主成分として使う天然洗浄成分を、いろいろな天然原料の中から調べていったなかで、「これはいいね!」と選んだら結果的にオーガニックになりました。

すごく泡立ちが良くて髪もきしまなかったものが、偶然オーガニックだった。探して見つけたわけじゃないんです。まずは、「肌にとって有効な天然成分を配合する」これがルバンシュの大前提です。

『FRUIT SHAMPOO フルーツシャンプー』は、販売価格を高くしすぎないように、オーガニックの原料は他に使っていません。毎日髪を洗うシャンプーの適正な価格は、やはりあると思いますから。

 :石鹸シャンプーの使いごこちは良くないけれど、界面活性剤やシリコンを使った市販のシャンプーへ戻るには抵抗がありました。

従来のシャンプーにはない、天然成分の力で頭皮と髪を洗う『FRUIT SHAMPOO フルーツシャンプー』を使えば、私の髪の悩みも解決しそうな気がします。


99.9%以上植物が植物由来 
ルバンシュ・フルーツシャンプー
オーガニックなのにきしまない。認証成分配合サピンヅストリホリアツス果実エキス、ツバキ種子油、ニオイテンジクアオイ油。2000円。


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